平成25年度横浜市所蔵カメラ・写真コレクション展「戦争とカメラ」では、
アメリカのハロルド・E・エジャートンと米空軍写真班が撮影した
核実験のハイスピード写真を展示しました。
展覧会ではハイスピード撮影の軍事的な側面を取り上げましたが、
表現的な側面でハイスピード写真はまだまだ可能性を感じさせる分野です。
2月11日(火・祝)に開催したワークショップ「ハイスピード☆ラボ」では
ハイスピード撮影でどんなことが出来るか、
参加者の皆さんといろいろと実験をしてみました!
まず最初は展示室とアトリエでエジャートンの作品を鑑賞。
その後、ワークショップの講師でアーティストの橋本典久さんから
ハイスピード撮影とはいったいどんなものなのかと
その歴史についてレクチャーを受けます。
レクチャーの後は、制作の時間。
まずはグループに分かれて、エジャートンの作品にも登場する
「ミルク・クラウン」の撮影に挑戦してみました!
こちらの撮影機材は、株式会社ナックイメージテクノロジーさんからお借りした
プロ用のハイスピードカメラ。
高画質で1000fps※の世界を体験します。
お皿に入れる牛乳の濃さと量が肝要で
難易度が高いといわれているミルククラウンの撮影ですが
次々と、驚くほどきれいなミルククラウンが出来ていました!
※fps(frames per socond)=毎秒のフレーム数
それからカシオ計算機株式会社さんからお借りした
ハイスピード撮影機能のあるコンパクトデジタルカメラで各自で撮影実験を開始。
アトリエの資材や、それぞれで持ち寄ったもので撮影を行う方、セットを組む方もいらして
アトリエは「ラボ」さながらの雰囲気に。
こちら、置いた水風船を割った、T.Nさんの作品。
風船の形を留めた水が流れ落ちる迫力の映像!
そして、残雪をとりいれたK.Mさんの作品。
降り注ぐ水が、ハイスピード撮影すると、いろいろな表情を見せてくれます。
そして、体を張ったH.Yさんの作品。
髪の毛の表情が美しい…。
実は、この表情を出すためにいろいろな工夫がされています。
みなさん、様々なアプローチを試みながら徹底的にハイスピードを体感しました。
制作終了後は発表を行い、お互いの作品を鑑賞しました。
鑑賞会では
「スローモーション映像にすると通常の映像では見落としがちなディテールに眼がいく」
「速度を変えてみると、同じモチーフが違うものに見える」
「逆再生しても見え方が変わって面白い」
などたくさんの感想が飛び出し、多くの発見があるワークショップになりました。