あざみ野カレッジ「学んで味わうTEA TIME 一枚の茶葉がカップに注がれるまで」を開催しました。

2月28日、あざみ野カレッジ
「学んで味わうTEA TIME 一枚の茶葉がカップに注がれるまで」を開催しました。
タイトルの通り、この日の話題は「お茶」。
世界中で愛される飲み物に詰まった物語と魅力を、
実際に中国茶・紅茶・日本茶各種を味わいながらを学びました。

講師は、『ヨコハマ TEA PORT TOWN 実行委員会』の立ち上げメンバー、
世界のお茶マイスター・深谷典子さんと、中国茶インストラクターの越智直子さん。
横浜からお茶文化を発信するイベントを2012年より始めた、
「お茶好きのプロ」のおふたりです。
この日はまず植物・嗜好品としてのお茶の歴史を学んだのち、
中国茶、紅茶、日本茶それぞれのお話をうかがっていきました。

 
味や香りが全く異なる中国茶・紅茶・日本茶も、
元をたどれば、同じ植物の葉に行き着きます。
原産地は諸説あるものの、アジアに茂っていたこの葉を最初に口にしたのは
今の中国に住む人々で、最初は薬草として使われていたそうです。
(今でもお茶を一「服」といいますが、これは薬を「服」用するという意味が由来だとか。)

講座中の会場のようす。参加者たちの手元にある蓋(ふた)付きの器は、急須にも茶杯(お茶を飲む茶碗)にもなる蓋椀(がいわん)という茶器。主に中国茶を飲む時に使われ、この日のウェルカムティーもこちらに注がれていました。

その後、葉を煮出したものが飲まれるようになったのも中国。
唐の時代にはさまざまな種類の淹れ方があって、指南書も生まれました。
現在飲まれている緑茶(中国緑茶)、青茶(烏龍茶など)、
中国紅茶、黒茶(プーアル茶など)、黄茶、白茶といった
バリエーション豊かな中国茶が生まれたのもお茶と過ごした長い歴史の賜物ですね。

越智さんの茶芸(お茶を美味しく淹れ、美しくみせる作法)もご披露いただきながら、
そんな中国茶の中から鉄観音茶(青茶)を全員で味わいました。


こちらは深谷さんによる中国茶の飲み方のデモンストレーション。手首を顔と反対側に突き出すように茶杯を持つのがポイント。この他にも色や香りなど、味覚以外の作法や楽しみ方があるのも、洗練されたお茶文化の証。

 
中国で生まれたお茶はやがて国際化の時代に入ります。
ヨーロッパでもお茶が好んで飲まれるようになり、たくさんの茶葉が船で運ばれました。
長い船旅で茶葉が完全発酵して生まれたのが紅茶。
紅茶はイギリスを中心に多くの人を熱狂させて現代に至ります。
アメリカの独立運動では、お茶に高い税金をかけられたことに端を発した、
有名な「ボストンtea party(茶会)事件」もお茶が身近なことを感じさせる出来事です。

そんな歴史的な物語も詰まった紅茶。改めてその味を楽しむべく、
今度は深谷さんが美味しい淹れ方を解説・実演してくれました。
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最後に紹介するのがお茶と日本の話。
日本でよく飲まれる「緑茶」と通常呼んでいるお茶も、
実は日本独自の製法で、お茶を摘んでから一度蒸して加熱するのが特徴です。
もちろんみなさんご存知の通り茶道など、豊かなお茶文化も生まれました。
そんな日本茶は産地の特色を味わうのも楽しみのひとつ。
「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」という言葉を
講座では紹介していただきましたが、身近なお茶だけにその違いを確かめてみては?

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そして、当館のある横浜市も、お茶と深~い関係が。
鎖国が終わり日本の主要な輸出品のひとつになったのが、欧米での需要が続くお茶の葉。
そんな茶葉が開港したばかりの横浜から輸送されたのは言うまでもありませんが、
横浜山下町周辺には、輸出用の茶葉を加工する工場があり、
数千人もの工員が勤めていたということです。
「工員の多くを占める女性は過酷な労働に従事させられていたそうで、
そんな負のイメージもあってか、横浜のお茶工場のことはあまり知られてないのでは。」
と語る深谷さん。
もともとお茶のイベントを横浜で開こうと思いついたのも、
この横浜の隠れたエピソードを知ったことがきっかけだったそうです。

横浜から世界中の話まで、お茶をめぐる様々なことを学んだ今回の講座。
味や淹れ方はもちろん、そこから生まれた人々の豊かな営みも含めて、
深谷さんたちが「嗜好の芸術品」と呼ぶ飲み物の大きな魅力を感じた2時間でした。

 
《こぼれ話》
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この日はお茶を数種類味わいましたが、お茶をたくさん飲むときの注意をひとつ。お酒と同じように、お茶を飲み過ぎると「お茶酔い」することもあるそう。ぜひお茶菓子と一緒にお楽しみください。
また横浜で色々なお茶を楽しみたい方必見の素敵なお茶マップが、深谷さん・越智さんたちのグループのホームページに。どれもお墨付きの名店ばかりです。ついついつい飲み過ぎてお茶酔いしないようにご注意を。横浜お茶マップ

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さて次回は新年度第一弾「デザインで伝える いきもの の世界」を、
5月30日(土)に開催します。
詳細・お申込みはコチラ

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