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美術という枠や社会的評価にとらわれず、様々なジャンルのアーティストが行っている表現活動に目を向けたシリーズ展「あざみ野コンテンポラリー」。その第12回は、彫刻を表現手段としているアーティスト、對木裕里の個展を開催しました。出品作品のうち約半数は、有機的で不可思議な形状の面白さ、唐突にも感じられる素材の組み合わせ、パステルカラーによる彩色、といった對木の彫刻を特徴づける新作による構成となりました。展示室の空間に合わせて、本展でしか実現することができなかったダイナミックなインスタレーションは、多くの来場者の想像力を刺激するものでした。会場風景写真を26ページに渡って盛り込んだパンフレットは展覧会の貴重な記録となりました。 関連イベントは、アーティスト・トークのほか、作家自らの創作過程やアイディアを源泉としながら、子どもから大人まで楽しくレリーフ作りを行うワークショップ、そして、千葉市美術館学芸員にして前職では對木と同世代の作家たちも多くを学んだ「もの派」を代表する作家、菅木志雄の個展を担当したことのある森啓輔氏との対談を開催しました。