エコー8 [Gallery on the WEB vol.52]
鈴木光学株式会社/1951年
カメラ史上には一見しただけではカメラに見えない、他の道具の姿を借りたカメラが存在します。ライター型カメラもその一つです。煙草に火をつけるふりをしながら写真を撮ることができるというアイデアのライター型カメラは、第2次世界大戦中に諜報活動に用いられましたが、戦争終結後も遊び心を持ったアイテムとして、新たな製品が製造販売されました。
ライター機能の無いものもありますが、1951年に日本の鈴木光学株式会社から発売されたエコー8は、ライターとカメラのパーツが組み合わされているため、ライターとしても使用できます。蓋の部分がファインダーになっていて、上部の小さなレバーを押すと、側面のシャッター孔が開き、専用カートリッジに入れた8㎜フィルムに6×6㎜の画面サイズの写真を撮影できます。このカメラは、1953年に公開された映画「ローマの休日」に登場し、オードリー・ヘップバーン演じるアン王女がローマの街歩きを楽しむ姿をとらえるカメラとして、映画に彩りを添えています。
*情報誌『アートあざみ野 vol.56』(2020年8月末発行)「Gallery on the Magazine vol.52」より転載
ライター機能の無いものもありますが、1951年に日本の鈴木光学株式会社から発売されたエコー8は、ライターとカメラのパーツが組み合わされているため、ライターとしても使用できます。蓋の部分がファインダーになっていて、上部の小さなレバーを押すと、側面のシャッター孔が開き、専用カートリッジに入れた8㎜フィルムに6×6㎜の画面サイズの写真を撮影できます。このカメラは、1953年に公開された映画「ローマの休日」に登場し、オードリー・ヘップバーン演じるアン王女がローマの街歩きを楽しむ姿をとらえるカメラとして、映画に彩りを添えています。
*情報誌『アートあざみ野 vol.56』(2020年8月末発行)「Gallery on the Magazine vol.52」より転載